エンバーミング・散骨・手元供養
エンバーミングはアメリカで発展したもので、アメリカやカナダでは９０〜９５％のご遺体がエンバーミングを施されています。
最近では日本でも関心を持つ人が増え、エンバーミングのサービスを行う葬儀社も現れました。
エンバーミングとは遺体衛生保存の事で、遺体に防腐や殺菌、修復の処理を施すことです。
ご遺体には様々な細菌が発生して周りの人が感染症にかかる危険があります。
また、特に暑い季節には腐敗が早く進みますので、長い期間の安置が難しくなります。
長く病気を患ってお亡くなりになられた方や、事故によってお亡くなりになられた場合はご遺体が損傷している場合もあります。
これらの問題を解決してくれるのがエンバーミングです。
遺体を洗浄・消毒し、血液の代わりに防腐剤を注入し、必要に合わせて顔などの修復処理と化粧を行います。
これらによってご遺体を美しい容姿に戻し、細菌のない安全なものにし、そして腐敗に対しても長期保存が可能になります。
国内ではエンバーマーのライセンスを持つ日本人が少なく、アメリカ人、カナダ人が業務に携わっていることが多いのが現状です。
エンバーミングの料金はケースにもよりますが、十数万円程度から受けることができます。
エンバーミングの利点
＊腐敗などによって起こる黄疸、水疱、異臭や腹水などを防止できます。
また、各種の感染症にかかって亡くなった場合、ご遺族などへの感染を防ぐ効果があります。
＊長期の闘病生活によって頬がこけたり、事故によって遺体が損傷している方の場合、ご遺体を修復して元の美しい表情を取り戻すことができます。
＊遠方からのご親族の帰宅を待って葬儀が行えます。
１０日から２週間の保存が可能です。
＊死後硬直がないため、抵抗なくご遺体に接することができます。
＊火葬の順番待ちが必要なときも、保冷室に入れることなくご遺族が側に付き添うことができます。
＊解剖されたご遺体の場合、体液の漏れや腐敗を防止できます。
＊在日外国人が国内で死亡したとき、ご遺体を本国に送るためにエンバーミングが義務付けられていることがあります。
【散骨】
遺骨を山や海、川、宇宙などへ撒くことです。
遺体の廃棄や墓地以外への埋葬は法的に違法なのですが、法務省は散骨に対し『節度を持って葬送の一つとして行われる限りは問題ない』との見解を示しました。
つまり、葬送の方法として認められたのです。
散骨は遺骨をそのままの形で散布せずに、遺骨とは分からない程度に粉末化して、他人の所有地以外に散布する必要があります。
ですから、親族自身で自宅の庭に撒いてもかまいませんが、所有地でなくても近所の住民や漁民の感情に配慮する必要があります。
【粉骨・砕骨】
遺骨を細かく砕くことです。
通常は散骨や遺骨加工の一環として行いますが、粉骨だけのサービスを行ってくれるところもあります。
粉骨した遺骨を小さな骨壺や何らかの入れ物、宗教的なオブジェなどに入れて仏壇に置いたり、仏壇の代わりに置いてお祀りすることも出来ます。
【遺骨加工】
遺骨を好きな形に加工する事も出来ます。
記念プレート状にして身近に置いたり、ペンダント状にして身に付けたりすることが出来ます。
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